☆これらの学会発表の後押しをしているのは、精神専門看護師をリーダーとする看護教育委員会が主催している事例研究の取り組みです。
☆この事例研究の取り組みは、五稜会病院に勤めるすべての看護師が1年間にかかわった事例の中から、自らの看護を振り返って数枚のレポートをまとめるもので、2008年度から開始しました。
☆ 最初は「自分の看護の実践を文章に表すことがとても難しい」と話す看護スタッフも多かったのですが、年を経るごとに表現力の向上や考察の深まりが見られ、以下のような感想が聞かれるようになりました。
「事例をレポートにしてみて、患者さんの本当に必要としていたことが見えてきた。」
「自分の課題や成長点が見つけられた」
「自分のストレスの原因が発見できて楽になれた。気持ちが前向きに変わった」
☆これらの事例の中から、これからの看護のヒントになるような内容が表現されているものを、学会発表という形で積極的に発表するよう、学会支援委員会で支援しています。
☆五稜会病院には修士課程や博士課程を修了し、専門的に看護研究の手法を学んだスタッフもおり、より専門的な看護研究にも積極的ですが、最も大切なことは、1人でも多くの看護スタッフが自らの看護と研究的に向き合い、新たな発見や気づきを得て、自分の看護を一歩前進させる機会を持つことだと考えています。
☆精神科のような、個別性が高くさまざまな要因が絡む治療分野では、どのような看護の実践が、どのような場合のどのような患者様に効果的であるのか、一定の法則性として結論を導き出す事は大変難しいことだといわれています。しかし、丁寧な事例研究の積み重ねを行うことによって、「エキスパートだけのコツ」や「臨床のカン」と言われてきたものを、一定の法則性としてつかみとり、他の看護スタッフの成長にも生かせるような知識に換えていくことができるのではないでしょうか。
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日々の実践の中で「精神看護の臨床のカン」を養い、自分の看護の根拠を深めていくためには、問題意識を持って創意工夫を重ねる事や看護経験を文章にまとめて発表するなど、看護研究に取り組むことが力となります。そのために、五稜会病院の看護部では創造性や発展性を刺激する研究的風土の醸成を目指していきたいと考えています。
☆今後も研究的な看護実践の取り組みを続け、患者様に寄り添った看護の向上を目指すとともに、1人ひとりの看護師が自分の実践に対する研究的な態度と知識を培い、成長感を実感できるよう支援していきたいと思っています。